暦の凶神を知る（丸山絖仙高島観象暦鑑定所）

神殺と方殺

凶方は神殺と方殺から成り、この方角を侵すと其々の神の個性により特別の災いがありますので決して怒らせてはなりません。

凶方の内、神殺は八将神（太歳神・大将軍・太陰神・歳刑神・歳破神・歳殺神・黄幡神・豹尾神）と金神とその他の凶神が在泊する方位をいいます

太歳神（たいさいじん）: 太歳神は吉神の項にもあるように、本来は万物の生成を司る吉神ですが、この方位に向かっての破壊ごと、伐木、もめごとなどに対しては、強烈な殺気を持った凶神に変貌します

大将軍（だいしょうぐん）

大将軍は三年間同じ方位に在泊することから「三年ふさがり」と称される凶神です
殺伐の気が激烈で、この方位に向かって動土、普請、造作、移転、旅行などしますと、病難、ケガなどの方災を被るとされています。

（大将軍が回座する方位）

太陰神（だいおんじん）

太陰神は土星の精で、太歳神の后（きさき）とされています
この凶神はその年の陰事を司るゆえ、この方位に向かってのお産及び婚姻は忌み避けるべきとされています。

（太陰神が回座する方位）

歳刑神（さいぎょうじん）

歳刑神は水星の精で刑罰を司る凶神です
この凶神が在泊する方位に向かっての種まき、伐木、屋敷内の動土などは凶とされています

（歳刑神が回座する方位）

歳破神（さいはじん）

歳破神の巡行する方位は、方殺に含まれている歳破と同じです
その年の十二支と向かい合う方位、つまり太歳神の冲する方位に回座しているので、この方位に向かっての普請、造作、動土、移転、婚姻、旅行などは忌むべきこととされています

（歳破神が巡行する方位）

歳殺神（さいさつじん）

歳殺神は金星の精で、もっぱら殺伐を司る凶神です
したがってこの凶神の回座する方位に向かっての婚姻、は忌むべきこととされています

（歳殺神が回座する方位）

黄幡神（おうばんじん）

黄幡神は月日の光を食すると称されている羅喉星（らごうせい）の精で、土を司る凶神です
この黄幡人の在泊する方位に向かっての動土、門づくりは凶ですが、武芸始めには吉とされています

（黄幡神が回座する方位）

豹尾神（ひょうびじん）

豹尾神は計都星の精で不浄をきらうとされています
この凶神の在泊する方位に向かっての大小便及びこの方位から家畜類を求めることは凶とされています

（豹尾神が回座する方位）

金神（こんじん）: 金神には太金神（だいこんじん）姫金神（ひめこんじん）巡り金神（めぐりこんじん）などがあり、そのいずれも金気旺盛にして殺伐を司る凶神とされています
したがって、この方位に向かっての普請、造作、動土、移転などは大凶で、誤ってこれを犯すと病気、病災、盗難の方災を被り、重きは人命にかかわる災厄があるとされています
ただし、この方位に九紫火星の巡る月か、または遊行日を選んで行けば、金神の障りなしとされています

凶方の内、方殺は六大凶殺（本命殺・的殺・五黄殺・暗剣殺・歳破・月破）の凶神が在泊する方位をいいます

本命殺（ほんめいさつ）: その人の本命星が在泊する方位で　●●●災害を被る
的殺（てきさつ）: 本命殺の反対側に在泊し本命殺と同じく凶方で同じ災害を被りますが、この方位に相剋の星が在泊しているときは災害は倍増します。相性の星が在泊しているときは災害は軽くなります
五黄殺（ごおうさつ）: 位の高い神でいかなる吉神も撃破してしまいますのですべて凶となります。　また災いは家人にたたります。
暗剣殺（あんけんさつ）: 五黄殺の反対側に在泊し大凶方です。　字のごとく暗闇から剣を抜いて襲い掛かり●●●などの災いを被ります
歳破（さいは）: 歳破神とまったく同じで、いかなる吉神も撃破してしまいますので何か事をすることすべてが凶となります。
月破（げつぱ）: その月の期間中のみに作用する凶方で、歳破と同じ災害を被ります
この月は何か事をすることすべてが凶となります。